Tuesday, March 12, 2013

高校生が多すぎる

*デンマークではいわゆるアカデミックな方向に進む準備をするための高校が、ここ数年人気が高い。このままでは就職できない学生が数年後に社会にあふれそうだと懸念されている。
http://jyllands-posten.dk/indland/article5244907.ece

専門技術職が人手不足な状態なのは、他の北欧諸国同様、デンマークでも深刻な問題になっている。これを解消するためには、高専レベルの職業に特化した教育をきちんと受けた人材を社会に送り出すこと。そのためには毎年義務教育を修了した生徒の40%が職業専門高校に入る必要がある。

しかし現在のところ、その割合は20%弱。

外国から技術工を雇うという方法もあるにはあるが、問題はアカデミック路線の高校に入っている学生の10%内外が高校課程を完全に履修できていないこと。この学生たちはその後大学に行くこともなく、一般高校教育だけでできる仕事には相当な限りがあるため、完全に労働市場弱者となってしまう。

記事で引用されている校長は「今までならアカデミック方向の高校に来ることはなかったはずの生徒たちまでが入ってくる」とコメントしているが、日本だと大学生がこういう状況だろうか。

ホワイトカラー専門職も人手不足ではあるのだが、そのレベルの仕事をするためにはすでに修士が必要という北欧の現状。一般の高教育がいちばんあぶれることになってしまう。