Saturday, September 5, 2009

ヘルプを受ける障害者が雇用主 ~デンマーク

*障害者が生活介助を受ける福祉サービスにおいて、2009年1月から障害者が雇用主の立場になることになった。それを受けてデンマーク産業連盟・雇用主連盟と厚生関連職業連盟(FOA)が合意、障害者生活介助の仕事に就く人たちも、この合意による給与と労働条件が協約として成立した。

今年1月から施行されているBPA法(Borgerstyret personlig assistance)ではサービスにおける雇用主としての障害者の責任が明確ではないため、生活介護者の労働条件や給与については自治体が処理していた。が、実際にサービスを受ける障害者と生活介助者の意見が合わないときには問題も生じていたため、FOAと雇用主連盟で調整を図ることになったそうだ。

障害者側は雇用主としてこの労働基準を確保する責任ができ、生活介助者はたとえば疾病で働けないときの補償ができたことになる。

こうして条件が規定されたおかげで、介助者の講習や指導も計画しやすくなり、労働条件が明確になったことでこの仕事に就く人も増えるはずと職業連盟は見ている。職業連盟と雇用主連盟が生活介助者の労働基準で合意したのはこれが初めて。制度ができてから30年にしてようやく、とFOAは喜んでいる。

障害者の雇用主としての責任は大きくなるが、その分、生活介助者の仕事の質が高くなり、よりよいサービスとして返ってくるはずだ。

BPA法については:http://www.ism.dk/Temaer/sociale-omraader/Handicap/Hjaelp-og-stoette/Hjaelpeordningen-BPA/Sider/Start.aspx