Monday, July 25, 2011

あの場にいた娘を持つ父親の手紙

「無意味なことを無意味のままにしておいてはいけない」

とウートイヤ島の乱射事件で娘を失いかけた父親が、VG紙に書いている。

「誰もがなんという無意味なことをとショックを受けている…あの若者たちはノルウェー民主主義のもっとも美しいものの象徴だったのに。無関心や自己の利益とは遠く離れ、社会参加と連帯のために集まった子たちだったのに。

だからこそ、あの場所で殺戮が行われたのだ。ノルウェーのもっとも重要で美しい場所だったからこそ。」

「憎しみをばらまき、混乱を力で世界に広めようとする人間が勝利してはならない。亡くなった人々の栄誉のためにできることは、政治的であれ宗教的であれ、過激派に対し、ノルウェー民主主義がいかに強いかを示すことにほかならない。

不安や憎しみ、怒りに盲目になってはならない。それこそが過激派の望むことだからだ。」

ノルウェー公安は、事件の犯人をまったくマークしていなかった。昔のようにしっかりとまとまった組織ではなく、薄い、目に見えないようなつながりで過激派が行動していることに対して、現時点でできることは限られているという。この事件が引き金になって、あるいは目に見えないつながりのあった何者かによって、他国でも同様のテロが実行される可能性も警告している。

それを止めようと、ノルウェー国民は手を取り合って、暴力による改革も支配も許さないという態度を強く打ち出した。

VG紙ではその思いを目に見えるよう形にしようと、署名ページを開いている。
http://www.vg.no/nyheter/innenriks/oslobomben/lenke.php
右上の日の丸をクリックすれば、日本語のページが出てくるので、一人でも多くの人に参加してもらいたい。

オスロの悲劇 友人たちのメール

「大丈夫。全員無事。ありがとう。」(爆破地点迎いの新聞社の友人)

「無事でした。でも危ないところでした。本当に。」(休暇中の省庁勤めの友人)

「無事。大丈夫だから、気にしすぎないで夏を楽しんで。」(同業者)

「私たちは大丈夫。でもノルウェーの将来を担って行く子たちが失われた。」(地方の友人)

「比例代表リストに載りました。なんとしてでも当選して、私たちの価値観を守らなくては」(地方公務員・政党員)

Tuesday, January 4, 2011

1kgごとに1万クローネ

ノルウェーの企業で、社員の減量にボーナスを出すところが出てきた。

ベストの体調でないと仕事をちゃんとやってもらえないと判断し、社内にジムを作り、そこを利用するごとに50クローネ、1キロ減らすごとに1万クローネ(約14万円)のボーナス。
病欠についても、年3日までならボーナスあり、とおそろしく豪奢な制度。

しかしこの会社の所在地からして、あまり肥満はいないように思える。アウトドア・アクティビティが普通の生活の中に入り込んでいるようなところ。だからこその大盤振る舞いなのかもしれないが、こういう地域はえてして塩+脂肪たっぷりの保存食地域でもあるから、予防的な措置ともいえる。それにしてもすごい。

父親を知る権利


人工授精児が生物学的父親とコンタクトする権利がデンマークで法制化される見込み。

精子提供者は現在は匿名だが、これを提供者の選択制にし、生まれた子供が18歳の時点で「父親」と接触できるようにする。遺伝的な体質や病気を知る上で必要という観点から、また子供の側のアイデンティティ確立のために必要という観点から、党派を超えて合意が得られている。

すでに人工授精児の父親探しはかなり多いようだが、提供者は匿名を希望することが多く、すぐに匿名制を撤廃すると、提供者が激減するという懸念がある。最終的にはすべて実名登録制を実施する方向に向かうようだ。

(via shareaholic)

Monday, October 11, 2010

中国側から会談キャンセル 〜ノルウェー

ノルウェーの漁業大臣、中国に着陸して1時間後に会談キャンセルを伝えられたそうだ。やり方が失礼だとは思うが、関係者は誰も驚いていないとか。

ノーベル平和賞選考時から脅しもかけられていたので、中国はばかにされたままではいませんよ、というのを見せ付けてくるだろうと思っていたとのこと。ただし一時的なことであって、長期的な戦略として実行してくることはないだろうと考えられている。

ノルウェーの報道では、中国は「西欧はわれわれの成功をねたんでいる」と言っていると伝えられている。