Saturday, June 8, 2013

デンマークの「貧困限界線」

*昨年5月から招集された特別委員会で、デンマークでは新たな貧困限界線を設定。
独身の場合、年収10万3200クローネ(約200万円)以下、そして4人家族の場合は23万7000クローネ(約460万円)以下となったが、3年に渡って国民平均所得の2分の1だった場合も貧困状態とみなされることになった。

 これに該当するデンマーク人は4万2200人。ここからさらに児童だけを見ると、1万700人が貧困家庭で育てられていることになる。

 http://jyllands-posten.dk/indland/ECE5583262/eksperters-bud-42200-er-fattige/

委員の1人Jann Sjursenは「社会的疎外者委員会(Råde for Udsatte)によると、この11年間でこの貧困層が3倍に増えている。これは政治的に対策を取らねばならない大きな社会問題」とコメント。

 各政党の反応はまちまちだが、基本的には「本当の貧困という意味ではない」と考えているようだ。相対的に貧困層にはなるが、住む場所も服もなく、食べるものもないというような、伝統的な「貧困」に苦しむ家庭はデンマークにはない、というのがほとんどに共通した意見。

 社会大臣は経済的に救済することだけで解決になるとは考えておらず、なぜ、どういうタイプの人が貧困層にとどまってしまうのかを調査し、それを阻むための政策とは何かを検討していくとしている。
http://jyllands-posten.dk/indland/ECE5585351/joachim-b-olsen-fattigdomsgraense-er-til-grin/