Saturday, April 10, 2010

高齢化への対応策 〜デンマーク

ユラン・ポステン紙の調査で、迫る高齢人口増加に際し、デンマーク人は税の引き上げを解決策として望むという結果が出た。財源不足が予想される中で、40%が税の引き上げを希望。制度改革、サービス削減を望む人は17%にとどまった。

財務大臣や経済界の関係者はこれはこれで問題ある態度だと分析している。公共財源のために可処分所得が減じると購買力が減じて消費が滞り、そのために一般企業の雇用が拡大しないという懸念がひとつ。また制度保護のためにどこまでも税金を支払ってもよいというのも、時代に即した制度を国民全体で考えていく妨げになるというのがもうひとつ。

デンマーク人は政府を銀行と考えていると言われるけれど、毎月貯蓄するより税金や保険で将来を安定させる方がよいらしい。専門家からは「まったく問題なし」とお墨付きのデンマーク社会福祉制度は、それにしても国民から多大な支持を受けているというのがよくわかる調査だ。