Monday, May 24, 2010

スウェーデン王室結婚式

スウェーデン王室の結婚式祝祭は3日間続く。

6月17日 国王・王妃主催の私的晩餐会がドロットニングホルム城で
6月18日 内閣主催晩餐会が市庁舎で。その後国会主催コンサートがコンサートホールで
6月19日 15時30分、大聖堂で結婚式。市内中心部パレード。その後王室宮殿で晩餐会

6月6日のスウェーデン建国記念日から2週間、ストックホルムでは「ラヴ・ストックホルム」と題してイベントを開催。バービー人形のヴィクトリア王女バージョンが作られてスウェーデン中を回ったりと、かつてないほどにスウェーデンは王室イベントに夢中。

しかし2009年調査では、王室存続を望むスウェーデン人は56%、22%が廃止を望むという状態で、スウェーデン王室はけっして安泰ではない。しかも存続を希望する人がはっきりと減り始めたのは、ヴィクトリア王女が結婚相手・ダニエル・ヴェストリングをパートナーとすることが発表されてから。

この傾向は、王室継続は基本的に望まれているものの、あまりに一般市民化してしまうと、王室存続の意義が失われてしまうからだとされている。現在のスウェーデン王室は、あくまでスウェーデンの象徴で、スウェーデン王国という国のイメージづくりを担う立場。それには夢や憧れが大きな意味を持つのだが、ヴィクトリア王女の選んだ相手は、それを国民から奪うものだとも言われている。

かわいらしいヴィクトリア王女は、かつてはノルウェー国民の保守派が、ひそかにノルウェー皇太子と結婚してほしいと望んでいた相手。しかしノルウェー皇太子ホーコンは一般市民女性と結婚し(離婚経験あり・子連れ)、ヴィクトリア王女も一般市民と結婚する(スポーツクラブ経営者)。ホーコン皇太子の妹・マッタ・ルイーズ王女は作家と結婚し(本はあまり売れていない)、これからどうなるのだろうという感じの北欧王室。

デンマークのように、国民大歓迎で一般市民女性と結婚したケースもあるが(フレデリク皇太子は父親を世界的数学者に持つ不動産企業に勤めていたオーストラリア人と結婚)、このときにデンマーク国民主導で作られた結婚記念基金は、今では社会的疎外者を救うための基金となって皇太子妃メアリーが運営し、さらに平和活動にも積極的に参加して、国民の静かな敬意をさらに積み重ねている。

そんな風にスウェーデンもノルウェーもならないとも限らない。が、なんとも言えないような気がする。

ともかく一時期はパパラッチに水着姿を撮影されてデブだと笑われ、拒食症になってしまったヴィクトリアさまには、心から今後の幸せと平安を望みたい。